Hans Jonas「グノーシスと古代末期の精神」1934
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見る
聞く
自己
絶對的自己
無世界的な自由
プネウマ (πνεῦμα。靈)
←→肉體 + プシュケー (ψυχή。心魂)
プシュケーによって捕らへられ (苦難としての他所者) プシュケーが自分だと思ひ込まされ (罪責としての他所者)、肉體に埋め込まれてゐる
他所者なるいのち
個性化してしまった、原人 (adm qdmzk)
םאד קדמזך
神 (テオス)
無世界的
創造神の否定
救濟の神
吿知され得ぬ神。啓示され得ぬ神。まったく新しい神
神の認識
存在証明される神と、新しい神は同一でありうるのか
meta は上位 (コスモス) ではないし、新しさは meta ではない
終末論
論駁
約束 (utopia)
終末の先取り
脱魂的變容
見神 (θέα θεοῦ)
默示思想
あの世界
←→この世界
コスモス
プロノイア (摂理・豫見)
彼岸の神の「慈愛」
←→ヘイマルメネー (宿命)
この世界の神の「律法」
世界から神性を剝奪する
世界を惡靈化する
$ \ne世界を事物化する
ユダヤ敎
meta
軈てキリスト敎に於いて合體する
キリスト敎のやうに、救濟行爲が歷史的にただ一囘的に生じたもので、すでに閉じられたものとされるときにだけ、すでに一度起きた革命もやがて乘り越えられて、事態が再び保守主義、すなはち、新しい歷史的實定主義へと轉化していくことが生じ得たのである。そしてその實定主義はかつて一度打ち立てられた新しい秩序に基礎を置きながらも、現實を自らに固有のやり方で作り替へていった (敎會制度の形成など)。
倫理
この世界が掲げる要求を喧嘩腰で拒絕する
反世界性
自由放埒主義
素材を蔑視する
無倫理主義的 (amoralistisch)
禁欲主義
素材を殺す
否定倫理學
「善」のはうが否定性なのである。つまり、この世界の中に現實に存在する惡にようやく下される「もはやない」である。
斷念
自らの世界內的には無であることの承認
人閒として自分を自在に扱ふことへの斷念
自己充足感と道德的自己主張に對する斷念
希望 (ἐλπίς)
他力 - 豫定說
主體にとって未知
「善德」の行ひでは化身土にしか行けない
謙虛。敬虔
←→傲慢。自己愛。自己滿足。慢心
$ \neパウロ
靈的要素を「奉仕のわざ」――しかも複數あるうちの一つ――に相對化し、全體の益に仕へるものとすることによって、その靈的要素自體の中に潛んでゐる絕對性の自己主張を克服する
預言
理解可能な言葉で語ることによって、他の者をも建てる
←→異言
本人以外の誰の益にもならず、靈に捕らはれた者と神との閒だけの排他的な出來事
贖罪
和解
イエス・キリストは何の留保もなしに人閒となり、時閒的・地上的な現實の存在をそれに固有の在り方において實際に生きた
神的な存在としては人閒の有限性を止揚することも自由にできたのであり、その能力を留保することもなかった。
父および天上の故郷とのつながりを、終末論的に規定された生活の「如何に」(Wie) の中で生き拔いたのであって、〔最終的な〕「何が」(Was) を先取りすることはなかった。
したがって、キリスト者もまたそれに倣って、そのつど信仰、希望、愛の樣式において、人閒としての暫定性を生きていくべきである。それはイエス・キリストによって創り出された可能性である。
キリスト者は、この地上で「終はり」を實體化して、自分が人閒であることを飛び越してしまふことを斷念しなければならない。
神が眞に時閒的な現實の存在としての人閒となったといふこと、その結果、彼岸から決定されてゐながら、なほも時閒的な存在樣式の範型となった
そのやうにしてのみ、神は人閒が遂行する「信從」の對象となることができる
プロメーテウス (←→ゼウス)・カイン (←→アベルの血の供犠・世の支配者)・アダムとエバ (←→創造神) の稱揚
マンダ敎
マンダ・ドゥ・ハイイェー (Manda d'Haije = γνῶσις ζωῆς「いのちの認識」)
光 (神性) 內部の墜落。原初の罪責
原罪
神性の自己多樣化→墜落
個別化
自己を絶對化する。多樣性の中での自己の限定性を忘却する
墜落した神性を救濟する爲に使者 (救濟者) を自發的に追放する
イラン型
マニ
光と闇の戰鬪、光 (原人 (アフラマズダ)) の敗北
貪欲と破壞欲である自己破壞する闇が、自己充足する光を見附け、誘惑される
闇は知性を發達させ協力し光と鬪爭する。光は破壞能力を持たない爲、原人を造り出し闇へ送り出す
原人は闇に敗北し、闇に自らを食はせる。闇は光を取り込み、麻痺する
光は食はれた原人に語り掛け、原人は應へ歸還する。しかし鎧としてゐた心魂を闇の中に置いて來てしまふ
光は麻痺した闇を切り分け世界を創造する
闇の內の光のうち、濃いものは星辰となる。月は光を汲み上げ、太陽は光を高きへ返す
殘りの光は四大や、動植物の心魂に殘る
闇は取り込んだ光を失はない爲に、互ひに性交して闇の領袖に光を集め、領袖は妻と性交しアダムとイブ、卽ち人を產む
人は性交して子孫を殘す事で光を閉じ込め續ける
人は殖える事で、各々の認識によってしか光は救濟されないところで、全員が認識に目覺めるのを困難ならしめる
清淨
自分自身の中の光を清淨に保つ
共苦
外部の至るところに散在してゐる「光」を保全する
シリア・エジプト型
墜落・罪責の系譜。流出論
救濟者の觀念は消えてゆく
男性的な型
女性的な型
本質 (Substanz)。本性 (Netur)。觀照
ヴァレンティノス派
バシリデース
『ピスティス・ソフィア』
マルキオン
アレキサンドリア・敎會型
オリゲネス
無知と靈ではなく、自由な意志と審判
天使、人閒、サタン、物質の違ひは、意志により神からどれだけ落下したかの位置による
意志によって位置は變はる。サタンすらも
審判 (世界期閒 (αἰών) の終はり) を繰り返す事で全ては神に近󠄀附いてゆく
修道神祕主義
新プラトン主義型
プロティノス
西方に於ける、擬態 (Pseudomorohose)